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2017年9月11日 (月)

YES! For You 今回のテーマ「トコロジスト②」

毎週月曜日は「YES! for you」。
環境未来都市・横浜から「素敵な生活」を実現するためのヒントを発信していきます。

今日は、先週に引き続き、
公益財団法人日本野鳥の会 普及室の箱田敦只さん が登場!!

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今日はその場所の専門家「トコロジスト」が注目されている
環境対策や防災について、伺いました。



今、「トコロジスト」が注目されているそうですね。
そうですね。今、全国の自治体でも緑を守る、緑を保全するための計画を
いろんな所で作っていると思うのですが、ある場所を具体的に守っていこう、と
考えた時にいろんな学者、大学の先生を呼んで会議をしてもやっぱり十分では
なくてどうしてもそこの場所を長年歩いていらっしゃる、熟知していらっしゃる
トコロジストの存在というのは不可欠だと思う。ところが実際にはそういう人
というのは権威がなくてそういった会議の場でも軽く見られてしまう傾向に
あるのではないかと。そして、動物の専門家、植物の専門家、という人たちと
肩を並べる存在としてその場所の専門家、という人たちに何か位置づけが必要
なのではないか、そういう人に名前をつけてスポットライトを当ててみよう
といったところも、やはりトコロジストという名前を考えたひとつのきっかけに
なっているようです。




やっぱり防災への意識にも繋がってくるのでしょうか。
そうですね。やはり自分の住んでいる街を詳しく、くまなく見ていくということで、
いざという時の災害に対する備えにもなってくると思う。今少し注目している
見方として、例えば今年の夏、集中豪雨が降って、土砂崩れや洪水が起こった地域も
たくさんあったと思うのですが、私の住んでいる東京の稲城市という所でも
ハザードマップとして、そうした洪水が起こりやすい地域などを示して市民に
呼びかけているのですが、そうしたハザードマップを見て「なんでここの場所は
洪水が起こりやすいのだろうか」という事を考えてみるわけです。
そこで明治時代の地図というのを探して持ってきて、重ねて見てみるとやっぱり
当時そこには田んぼが広がっていて用水路も縦横無尽に走っているような場所だった
ということが見えてくる。そして、そこの場所を歩いているとその用水路は今も
残っているのですが、そこに住んでいる人たちが、用水路から水を汲んできて
水やりや掃除に使ったり生活の中でまだ用水路を使っているな、という様子が
見えていたり、あるいは用水路の中を覗き込むと小さな魚がたくさん泳いでいて、
それを狙って水鳥も集まってきたりしてとってものどかな風景が広がっていたりします。
ハザードマップというと、堅い・怖いといったイメージがあるのですが、
注意するべきところは注意して、だけど実際には用水路に寄り添った生活の中で、
潤いだったり、というのが見えてきたりする。そういうことが見えてくると、
たぶん自分の街に対する愛着みたいなものも湧いてくるのではないかな、
という風に思っています。



今度、「トコロジスト」はどうなっていくのでしょうか。
箱おかげさまでこの「トコロジスト」という言葉は、少しづつ広まってきていて、
昨年は朝日新聞の天声人語にも紹介していただて、そこで多くの方にこの言葉を
知っていただいたりしました。また、私が書いた「トコロジスト」という本が
韓国でも翻訳されて、本屋さんに出回っています。非常にどんどん広がってきている
ところなのですが…実際に韓国に行っていろいろ向こうの方とお話をしてみると、
自分の住んでいる場所に愛着を持つ気持ちというのは日本も韓国も変わらないんだな、
と改めて実感できたりしました。
韓国語では「トコロジスト」という言葉は、どんな風に訳されたのですか?
そこをまさにどういう風に表すのか、というのを翻訳されていた方も非常に
悩まれました。「トコロジスト」といっても日本語の「ところ」をもじった
和製英語ですので韓国では当然なんのことやら、ということなのですが
結局、言語はそのまま「トコロジスト」を使って出版されたようですね。
海外で天ぷらが「てんぷら」のように、そのまま「トコロジスト」として
韓国にも!ではこの「トコロジスト」
という言葉をきっかけに、それぞれ母国語は
違っても他国の人とのコミュニケーションというのも
はかっていけそうですね。
そうですね。そこは意図していなかったところなのですが、やはり韓国の方にとっても
「トコロジスト」というネーミングが不思議で、何の意味なんだろう?とひっかかりを
覚えるらしいんですね。日本でもそういう風に言ってくださる方はたくさんいるのですが、
韓国でもやっぱりひっかかりを覚える語感があるのかな、と思ったりしています。





…と、お話してくださいました!