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ドキュメンタリー Feed

2017年1月20日 (金)

ピカソになりきった男

表紙 購入
ギィ・リブ 著
鳥取絹子 訳
キノブックス
1,600円(税別)
ISBN978-4-908059-45-2

〈絵に対して本当に感性のある人にとって、その作品が「本物」か「贋作」かは それほど重要な問題なのだろうか?〉…ピカソやルノワール、シャガールなどの贋作を30年近く作り続けたフランス人アーティストの告白。画家に憑依するため、絵に魂をこめるために積み重ねた努力と、絵画ビジネスの驚愕の舞台裏。芸術作品から受ける感動の正体について考えずにはいられなくなる1冊です。

2016年6月24日 (金)

1974年のサマークリスマス 林美雄とパックインミュージックの時代

表紙 購入
柳 澤健(やなぎさわ・たけし)著
集英社
1,600円(税別)
ISBN978-4-08-781610-5

知る人ぞ知る存在だった荒井由実、タモリ、野田秀樹…これだ、と思った音楽、映画、才能を、手柄を立てたりせず世の中に紹介し続けた伝説のパーソナリティ・林美雄さん。なぜ彼の深夜番組は熱狂的に支持されたのか。資料とたくさんの人たちの証言で当時の空気を再現した、あるアナウンサーの評伝でありラジオ論でもあるノンフィクション。共有する思い出がない世代の気持ちも強く惹きつける1冊です。

2015年4月20日 (月)

広告を着た野球選手 史上最弱ライオン軍の最強宣伝作戦

表紙 購入
山際康之 著
河出書房新社
1,800円(税別)
ISBN978-4-309-27574-1

日本にプロ野球が発足した翌年の1937年、ライオン歯磨を主力商品とする小林商店は球団「大東京軍」とスポンサー契約を結んだ。大正時代に丸ビルにショールームを作るなど斬新な広告宣伝作戦を展開してきた小林商店は、球団名を「ライオン軍」とし、ユニフォームに「LION」の文字を入れる。地元の人に愛されたライオン軍は、なかなか応援し甲斐のある弱小球団だった…日本初の試みを実現したライオン軍の3年半をたくさんの資料から紐解いたノンフィクション。ビジネス的視点からでも、野球の歴史的視点からでも興味深く読める1冊です。

2015年2月23日 (月)

漂流郵便局 届け先のわからない手紙、預かります

表紙 購入
久保田沙耶 著
小学館
1,200円(税別)
ISBN978-4-09-388402-0

瀬戸内海にある小さな島、粟島(あわしま)の使われていなかった郵便局を、届かない手紙を受け付けるアート作品「漂流郵便局」として蘇らせた久保田さん。電車で隣り合わせた人、あの日のお姉ちゃん、かつて愛用していたもの…さまざまな相手に向けて書かれた69通の手紙を読んでいると、ああ自分にも書きたい人がいる、と思い出すように気づきます。手紙が保管されている「漂流私書箱」など、郵便局内の作品・設えもとてもすてきです。

2014年8月11日 (月)

収容所(ラーゲリ)から来た遺書

表紙 購入
辺見じゅん 著
文春文庫
520円(税別)
ISBN978-4-16-734203-6

終戦後、約60万人の日本人将校や民間人がソ連領内の強制収容所(ラーゲリ)に抑留され、極寒の地で過酷な労働を強いられた。食事はほぼ黒パンのみ、日本語を使うとスパイとみなされる。そんなラーゲリで、監視の目を盗んで句会を開くなどし、絶えず仲間を励まし続けた山本幡男さんという人物をめぐるある奇跡的な実話。テレビでも取り上げられましたが、ぜひ文字でも体験してください。

2014年6月23日 (月)

紙つなげ! 彼らが本の紙を造っている~再生・日本製紙石巻工場

表紙 購入
佐々凉子 著
早川書房
1,500円(税別)
ISBN978-4-15-209460-5

漫画『ONE PIECE』の紙も、アメリカの雑誌「TIME」の紙もつくって来た日本製紙石巻工場。東日本大震災の津波に呑み込まれすべての機能が停止し、なにもかも先が見えない中、半年後に主力の機械1台を動かすという目標に向かって知恵をはたらかせ、力を尽くした人々の記録。工場再生という大きな物語だけでなく、かかわった人たちのちいさな物語も丁寧に掬い上げられている、読みつがれて欲しいノンフィクションです。

2014年5月26日 (月)

辞書になった男 ケンボー先生と山田先生

表紙 購入
佐々木健一 著
文藝春秋
1,800円(税別)
ISBN978-4-16-390015-5

昭和18年、革新的な辞書『明解国語辞典』を書き上げた見坊豪紀(けんぼう・ひでとし)。彼をサポートした東大の同級生山田忠雄。やがて袂を分かった2人の心情と別れの真相を、彼らが手掛けた辞書の中に見つけてゆく推理小説的引力をもったノンフィクション。言葉がひとつ提示されるたびハッとし、沈黙の中で交差する心模様にどきどきせずにはいられません。『新解さんの謎』を楽しんだ方、必読です。

2014年1月 2日 (木)

アノスミア わたしが嗅覚を失ってから取り戻すまでの物語

表紙 購入
モリー・バーンバウム 著
ニキ リンコ 訳
勁草書房
2,520円(税込み)
ISBN978-4-326-75051-1

料理学校への入学を控えていたある日、交通事故で「嗅覚脱失」になってしまった著者。つらいリハビリ、シェフになる夢への不安、アイスクリームが冷たい泥にしか感じられないなどの苦痛と困難を抱えながら、彼女は様々な専門家の話を聞き「匂いの謎」を追求する。食べもの、人、町の匂いの描写にあふれた、障害を扱っているのにスタイリッシュな雰囲気のドキュメンタリー。人とはちょっと違った青春を送らなければならなかった若い女性の手記とも言える1冊です。

2013年12月17日 (火)

北極男

表紙 購入
荻田泰永 著
講談社
1,785円(税込み)
ISBN978-4-06-218248-5

大学中退後、テレビで知った「北磁極まで歩く」ツアーに参加したことがきっかけで、13年間で12回も北極へ行った愛川町出身の荻田さん。500キロを徒歩で、犬ぞりで2000キロを、と1回毎に挑戦のハードルを上げていくクレイジーな熱意とそのハードルを必ず超えるすごさにわくわくします。上から目線でなく「何かをやりたいってこういうこと」と教えてくれ、「まぎれもない成長」というかっこいいものを見せてくれるノンフィクションです。

2013年11月19日 (火)

ドーバーばばぁ

表紙 購入
中島久枝 著
新潮文庫
450円(税込み)
ISBN978-4-10-127541-3

水温約15度、距離約34キロのドーバー海峡をリレーで泳いだ54歳から67歳の女性6人。彼女たちの挑戦を撮った中島さんによる書き下ろしドキュメンタリーです。「目標がないと、介護とかやっていけないんだよね」「すごいことを目指すのではなく、おばさんの泳力と資金力でできることをする」…大学生並みの練習を積んで挑む6人は皆パワフルで自信満々、というわけではない。介護や看護などの日常をこなしていくために自分で自分を満たさなくてはならない、ということを知っているからこそのチャレンジなんだと強く思います。