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2017年3月10日 (金)

がっかり行進曲

表紙 購入
中島たい子 著
ちくまプリマー新書
740円(税別)
ISBN978-4-480-68975-7

ニックネームがない。特技がない。前日にぜんそくの発作が起きるから学校行事にいつも参加できない。がっかりを連ねる毎日を過ごしている小学生の実花。でも「がっかりした分だけ、堂々としていればいい」と言ってくれる人もいる。「そのままにしときなさい」(let it be)と歌う歌に励まされたりもする。中学、そして高校。当事者として傍観者として自分の日々を語る実花はどんな大人になったのか。失望することは、全然悪くないんだよと教えてくれる作品です。

コメント

面白い!かさねちゃんも面白かったのですが、この小学生女子男子の生態の描写のうまさはなんでしょうか。さらっとした文体なのにいちいち忘れられない。感想はうまく書けそうにないので、読みながらメモした箇条書きを並べます。
●親は子供の「楽しかった」とか「頑張った結果に見合う姿」をやたら欲しがる傾向にある(自分もそう)
●『個性ってホント、むずかしい』←いや、ホント。
●「プーさんのお料理本」は日暮里の本屋さんで手に取った!(買えなかったのですが)
●光樹は美大卒の中島さんならではの人物。
●高田くんの「ママっ」←あるある
●「ありのままで」は好きじゃないけど、「そのままにしときなさい」って・・・。なんて妙訳。ほっときなはれ、みたいで好きだ。

今、娘が読んでいます。実は『岩崎さん』が娘の仲良しの子にそっくりで、興奮していたのですが、あくまでも私からの印象なので、本当に似ているのか教えてもらいたいです。

本当に最後まで面白かった。リアルタイムの親目線でも勉強になります!一番好きだった言葉は『わたしは頭がよくなるために本を読んでるわけじゃない』。娘が幼稚園のときに、某出版社の方が営業に来て講演されたのですが、そのとき「本はただただ楽しむためにある」と言いました。親は少しでも「頭」のためにならんかな、とついかすめてしまうので、娘に対しこの言葉を努力して全うしようと心に留めてきました。この言葉が大好きです。

読書家ではない私は、浩子さんの呼び水のような紹介で、何冊も本を面白く読めてきました。なぜか忘れられない本ばかりです。何度も思い返したり、読み返したりする本が多いです。浩子さんは文筆でもあちらこちらで本を紹介されていますが、声で紹介されている場は他にもありますか?さしつかえなければ、教えてください。

あき子さん、感想ありがとうございます! 岩崎さんの描写にわたしもちいさく興奮しました。うん、うんと心の中で頷きながら読みました。

頭が良くなるために本を…、という言葉、わたしは大人に向けて言いたいですね。ビジネスに生かす本の読み方とか、効率的に本を読むにはみたいな文章を見かけると、ケチなこと言ってるなあと思います。簡単に手に入れられる知識なんて、絶対に役に立たない。書く側が手間暇かけて、脳みそを使って書いている本をさらっと読めるはずがない。そもそも、仕事に生かすために本を読む、なんて順序逆でしょ、と。まあ「読み捨てられても仕方ない本」も、世の中にはたくさんあるのですが。

熱くなってしまいましたすみません(笑)

「books A to Z」のオンエアもあと2回です。このブログもいつまで残るか分かりませんが、ちょっとでも何かの参考になっていたらうれしいです。
「本を声で紹介」している場所ですが、読書サイトのシミルボンというところに数回、音声をアップしました。ちょっと今事情があって更新をストップしているのですが(再開できるか分かりませんが)いつかまたラジオで本の紹介ができたらなあ、と思っています。

あき子さんの感想、いつも楽しみでした。このブログが開いている間に、もしお時間あったらまた何か書きこんでくださいね!

いつもがっかりしている女の子。
私の娘のような女の子の物語かなあと思って読み始めました。
娘は小6くらいまでぜんそくがありました。実花のようにぜんそくで行事に出られないという事はなかったのですが(行事が嫌いだった娘はむしろぜんそくで休みたかったと思います)運動が苦手で、ぜんそくのため何度か体育の授業を見学させたときは嬉しそうでした(笑)
娘のがっかりは…友達と仲良くなるのが遅くようやく仲良しが出来たと思ったらクラス替えでその子と別れてしまったがっかり。学校に行くこと自体がしんどくそれでも頑張って学校に行った日、不登校の友達を先生が家庭訪問したそれだけで出席扱いになったと知ったがっかり。授業中騒いでいつも怒られていた子が受験前に真面目になり変わった事を先生に褒められていた、自分はいつも真面目に授業を受けていたのに、というがっかり。小中学時代の娘はそんな感じでいつもがっかりしているような子でした。
でも…読んでいて、娘だけじゃない、なんだこれは私の物語だと思いました。だって、私はぜんそくこそなかったけれど実花の気持ちがとてもわかるんですもの。
華やかな女子のグループじゃなかった。教室の隅っこにいるような子だった。私も、いつもがっかりしていた。頑張っても、嘘をつかずに何も悪い事していなくても、好かれたり認められるのはあの華やかなグループの子だと知っていた。
でも、私も、自分にとってとても大切な歌を歌う人に中学の時に『出会い』ました。がんばれとか強く生きろとかじゃなく、一人ぼっちのこの僕に誰か声をかけてくれ、と歌う人でした…。
私にとっては、本も、そうなんじゃないかなと思います。
全く違う世界や新しい事を教えてくれたり、大きな感動があったり、衝撃を受けるような強い言葉があったり…そんな本ももちろん面白い。でも何気ない日常でも何もないわけじゃなく心はいつも何かを感じている。こういう本を読むと、その感じている事が言葉になっている、と思う。気の合う友達がそこにいるような気がする。感動的な本はいっとき心を大きく揺さぶるけれど通り過ぎてしまってそれまでな気がする。心の中の小さな哀しみとか淋しさとか、そんなことも語ってくれるこの本みたいに気の合う友達は、いつも心の片隅にいてくれる気がする…
…というように、booksで教えてもらったことはたくさんあります。タイトルや表紙がいまいち気に入らなくても読んでみると面白い本がたくさんあるという事も(笑)。一作読んでこの作家とは合わないなと思ってもその作家の別の作品を読んですっかり気に入ってしまう事があることも。

booksAtoZ、終わってしまう事が一番のがっかりです。北村さんの好きな本を北村さんの自由な言葉と素敵な声(とBGM)で紹介してくれるこのコーナーが大好きでした。大好きだから、がっかり!
また、北村さんの本の紹介がラジオで聴ける日までがっかりしています。書き込みはしていなくてもbooksで知って読んだ本がたくさんあります。読みたいけど読めていない本も。このブログはいつまでも残ってほしいです。

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