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2017年3月17日 (金)

不機嫌な姫とブルックナー団

表紙 購入
高原英理 著
講談社
1,450円(税別)
ISBN978-4-06-220187-2

「非モテ」で変人だった(と言われている)19世紀のオーストリアの作曲家、ブルックナー。彼と彼の曲をこよなく愛するブルオタ男子3人組「ブルックナー団」に出会った図書館の非正規職員ゆたきは、彼らの「公式サイト」に書かれているブルックナーの評伝の面白さにひきこまれてゆく。イタい人たちの魅力全開、くすくす笑いながら読んでいくうちに思いがけず励まされていることに気付きます。もちろんブルックナーも聴いてみたくなる!

コメント

この本も、本になっているから「ふむふむ」と読んでるけど、特別変わった展開ではないと思います。でも、だから逆に身に覚えがあるようで、すぐにお話しの中に入っていけるんですよね。
北村サンが本を勧めてくださるのって、友だちを紹介してもらってるみたいです。

序盤から中盤の4人の会話場面は、オンエアのご紹介どおり、ゆたきの突っ込みの鋭いこと!ここ、おもしろいですねー。団員3人の、主義主張がはっきりしているところも、いいですね。それとゆたきが、突っ込みながらも「わたしは違う。違うけれど賛同できる部分もいくらかあって」というように、根っこは似ているのを白状するのがまた良かったです。
そして、全編4人のやりとりで進むのかと思いましたが、僕の印象では、中盤以降は「突っ込んだり主張したり」といった熱量は控えめになって、内面と向き合いながら進んでいくように感じました。ゆたきの一人語りはシビアだし、ポンやユキのいじめや盗作の件なども。
僕(読者)は、はじめにゆたきと団員を知ったあたりは「変わったやつらだなぁ」と珍しがっていましたが、変わってるな的な部分に慣れてくるにつれて、次の段階として彼らの内面に触れて、気持ちを共有できてきました。付き合いが深くなっていくみたいですよね。こういうのが、本を読む楽しさなんでしょうね。
その中にブルックナーの伝記(未完)が挟まれていて、これが笑えたり哀しかったり。こういうのを今風に言うと、「イタい人」や「残念な人」っていうんですよね。作曲家ブルックナーを知るテキストにもなっていて、すごい構造の本だと思いました。僕はクラシックはほとんど聴かないのですが、ゴジラ出てくるみたいだというブルックナーの交響曲を聴いてみたいと思いました。
それと、揚げ足取りみたいですが、本の中では「ヴィーン」、帯は「ウィーン」、この違いはなんだろう?たまたま?
感想が戻りますが、4人の日々に、押しつけがましくなく勇気をもらえました。おもしろい本でした。

さてさて、、、
北村サンはbooksではない所でも本の紹介をされてはいますけれども、これからはこういうおもしろい本、特に新刊については、基本的に自力で見つけ出さなきゃいけないってことなんですね。独り立ちの時を迎えた気持ちです。
北村サンは僕らに、本を「読む」じゃなくて「手に取る」という言い方をしてくれていたと思っています。
ここは文字どおり、まずは本屋さんや図書館で手に取ることから始めてみます。ぐっときた題名や装丁の本を、なるべくたくさん手に取って、ぱらぱらと眺めて、見る目を養いたいと思います。
いつも長々と書き込みまして失礼いたしました。ありがとうございました。

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