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2017年2月10日 (金)

短くて恐ろしいフィルの時代

表紙 購入
ジョージ・ソーンダーズ 著
岸本佐知子 訳
角川書店
1,300円(税別)
ISBN978-4-04-791644-9

国民は7人いるのに領土は1人分しかない内ホーナー国を取り囲む大きな外ホーナー国の平凡な中年男フィルが、あれよあれよという間に内ホーナー国を迫害する独裁者になってゆく超ブラックな寓話。バカバカしさにともなうユーモアが細部にまで施されていて「なんじゃこりゃ」と笑いながら読んでいると「あ、こんなこと起きるわけないと思ってるから笑ってるんだ…」と気付き、笑った分だけ心底ゾッとさせられます。今、読むべき1冊です。

コメント

訳者の岸本佐知子さんはあとがきで
「ただただこの突拍子もなくて、馬鹿馬鹿しくて、
ユーモラスで、変てこで、でもときおり胸に刺さる物語の
面白さに身を委ねていただくのが一番ではないかと思う。」
と、おっしゃってますが、
面白さを楽しむ余裕、ありませんでした。
物語は、”ときおり” じゃなく、”常に” 胸に刺さりっぱなしで。
世界設定のユーモラスさが、昔見た人形劇『ドラムカンナの冒険』が
あったので、スルー出来ちゃったからかもしれませんけど…。
あまりにリアルで、笑う前に凍りつきました。

そして、”事実は小説より奇なり”だとか…
こわっ! 

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