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2010年7月20日 (火)

避暑地の猫

表紙 購入
宮本輝 著
講談社文庫
540円(税込み)
ISBN978-4-06-275795-9

美しい母、脚の不自由な父。修平の両親は軽井沢の別荘番として長年布施家に仕えていた。あるとき、別荘に秘密の地下室があることを知った修平は、雇い主と家族との間におぞましい“取引”が存在しているのではないかと疑念を抱く。その疑念はだんだん、黒い輪郭を帯びてきて…森に漂う濃い霧、魔性を備えたある人物の微笑みが物語の空気感を支配しています。「口じゃなくお金で何もかも食べてやりたい」という台詞にぞくりとさせられる、昭和の匂いのするサスペンス。

コメント

没頭して一日で読んでしまいました!
ちょっと中身がそごすぎたけど、昔の軽井沢の霧に包まれた情景をを連想することでちょっと救われました。

麻子さん、コメントありがとうございます。
これ、ホラーではないですけど、この、おののくようなインモラルな展開を実は、読んでいる自分は心のどこかで待ってたんじゃないか、みたいな気持ちになりました。避暑地、お屋敷という舞台装置が効果的ですよね。
また感想お寄せください!

宮本輝はこの一作しか読んでいません。だからその印象は、深い木立が白い霧で満たされていて、若木のような青い恋は成長する余地さえない、というものです。人生の早い時期に読んでしまってはいけない危険な本だと思います。これを読んでからは、路地を描く中上健次の世界へと進んでしまいました。

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