fyb_switch_to_sp_js

« ミリキタニの猫 | メイン | 荒野(こうや) »

2008年8月 7日 (木)

ぼくは落ち着きがない

表紙 購入
長嶋有 著
光文社
1,575円(税込み)
ISBN978-4-334-92611-3

落ち着きがない男子が主人公なんだろうという短絡的な予想はまず裏切られ(主人公は高3の女子・望美)、図書部員たちの話だというからマニアックな面々が登場するんだなと思ったらそうでもなく(わりと普通の本好き)、高校生の話なんだから恋バナのひとつもあるんじゃ、と思ったらなかったけれど(長嶋さん、たまには書いて!)、一行も読み飛ばせない文章が「桜ヶ丘高校図書部」というリアルにざわざわする空間を読者の頭の中に生み出します。読後はカバー裏の「後日談」をぜひ!

コメント

え~、本当に書き込んじゃって良いのですか?
『もう生まれたくない』を買いに行った本屋さんに長嶋有ミニコーナーがあって、『ぼくは落ち着きがない』の文庫もあったので買ってきました。booksで紹介していた事は、ついさっき気付きました。
僕なりの、ってだけの感想ですが、長嶋有にしては勢いがあるなと思いました。すごく面白かったです。
本の中のお話しが境い目なく縦横に繋がっていて、水中に居るようです。これは長嶋作品ならではで、期待通り。
プラス、登場人物の言動が「強い」と感じました。ふわふわしていなくて、勢いがある。ここが意外でした。高校生(の年代)が持つ生命力、若さ、そんな勢いでしょうか。
主人公の望美の、いさぎよさと言うか凛々しさと言うか、これがまた良いですねえ。
望美のこの凛々しさが、本によってもたらされたのだと解るところが2つ。159ページに至る一連の流れから「本はつまり、役に立つ!」。それと、217ページ「望美はもう知っていた。」「今、自分を取り囲んでいる本が、そのことを教えてくれていたのだ。」。これは僕が本を読むようになって感じていた事とすごく似ていて(同じと言いたいが遠慮します)、我が意を得たり!でした。ここ、好きです。
もうひとつ。机に万力の件は思いがけず判明するけど、頼子の不登校や、望美と片岡の遭遇や、図書部室がなくなる事などにけりがつかないまま、少なくても本は終わりますよね。これらはその後に、進展や解決をするのかな?と思うと、そのままなんだろうなとも想像します。なんとなく過ぎていく事を否としないのも、望美の凛々しさだなぁ、と。特に片岡は、中盤までミステリアスに扱われているのに、「それどころじゃない」と言われることすらなく「スルー」される(201ページ)、ここは最高に痛快でした。
こんなふうに、何回も偉そうに書いてしまいますが長嶋有にしては前向きな勢いに満ちたお話しだ、と感じた次第です。

これからこの本を読もうという方がおられたら、ひとつ忠告です。文庫版には、「カバー裏の後日談」がないです!僕も読めてません。

このブログと付き合いを続けられてラッキーです。リアルタイムの北村サンを応援するのとあわせて、書き込める本を読んだらまたここにお邪魔させてください。
それと、booksのこの回の北村サンのお声、若い!

ハジメさん、ご訪問くださりありがとうございます。
ほんと、声、若いですね。9年前ですから(笑)

『ぼくは落ち着きがない』をめくってみようと自宅の書棚を探したのですが、ない! どうして? 
図書館の蔵書では「カバー裏」が読めないんですよね。あああ……なんだか最近ショックなことばかり続いています。

そんなわけで、今度文庫を買いに行きます。堺雅人さんの解説が憎らしいくらいうまいんですよね。

以前、この小説の書評を某所で書いたのですが、自分でも気に入っています。いつかお見せできたらいいなと思っています。

コメントを投稿